先日、NPO アンリ・ファーブル会主催の「初級標本教室」に参加してきました。
※NPO アンリ・ファーブル会では、ほとんど全ての土日にイベントを開催しています。予約はメール。定員が埋まり次第募集終了です。
さて、今回参加したのは、毎回満員御礼になる(?)
「初級標本教室」。
自分も興味がありましたが、昆虫好きの子供のために予約をしました。
2時間で5000円。
なかなかのお値段です。
会場は、ファーブル昆虫館の3階(3階には、イベント参加者しか入れません。)。
乾燥させて保存してある(?)昆虫を1つ選び、着席。
机には、本格的な標本箱と標本作製に必要なピンセットや針等が一式用意されていました。
5000円の費用も納得?
参加者は、小学校低学年の子供とその保護者。
まず、先生から「昆虫採集」についての説明。
「採取」ではなく、取った場所や日時を記録して標本にする「採集」をしましょう!
やや退屈気味かつ昆虫を触りたくて仕方が無い子供達。
先生は、話の途中で標本を出して子供達の気を上手く惹いていました。
そして、いよいよ標本作製開始。
標本は、2つ作製することができました。
最初は、全員同じ昆虫です。
簡単に言えば、見ての通りのクワガタです。
以下、今回の教室で学んだことを備忘録としてまとめておきます。
1. 関節や触角、アゴの動作確認
まず、関節等がしっかり動くか、手で触って確認します。
標本用の昆虫は、乾燥させて保管するため、関節等が固くなっています。
したがって、この作業を行う前には、昆虫を蒸す作業が必要になります。
※今回は、先生方が事前に蒸して下さっていました。
(鍋に水を張ってキッチンペーパーを水面に設置し、その上に昆虫を乗せて5分間蒸せば良いそうです。)
足等を折らないように、
慎重に動作確認。
この時、触角も昆虫の身体から外側に軽く引っ張り出してあげます。
2. 昆虫を針で固定
昆虫を針で固定。
(写真中の水色の土台「展足板」は、スタイロフォーム。)
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針は羽の部分に刺すが、中央から左右どちらかにずらして刺す。
※中央に刺すと、羽が開いてしまうそうです。
ちなみに、今回使用した針は、
「有頭志賀昆虫針」。
サイズは、3号(数字が大きくなるほど太くなる)。
羽が堅くて針を刺しにくい場合は、写真左上にある
「志賀昆虫展翅用玉針」
で軽く穴を開けてから有頭志賀昆虫針を刺します。
※針は、昆虫に対して垂直に刺す。昆虫から1 cmほど出ている状態がベスト(?)。
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3. 胴体の固定と触角の位置決め
志賀昆虫展翅用玉針で胴体を挟むようにして固定します。
※昆虫の胴体を挟んだ際、針が「ハ」の字になるようにする。
(写真では、左前足がありません。※取り扱いには気をつけましょう。)
そして、触角も動かないように固定します。
ポイントは、
左右対称。
4. 足とアゴの固定
胴体の固定と触覚の位置決めが終了したら、アゴと足の位置決めです。
ここでも(見栄えが良くするために)注意することは、
左右対称。
先生方、相手は小学生ですが、本格的な指導です。
それでも小学生の限界(?)、中央の足が左右対称ではありませんね。
方法はというと、写真の様に(見本になるのか?)、
志賀昆虫展翅用玉針を2本使って「X」の下の隙間に足やアゴを収めます。
この際、足の細い部分(素人表現ですみません)の向きも整えると見栄えが良くなります。
具体的には、展足板を掴んでいるような向きに足の細い部分を慎重に動かします。
そして、
2週間乾燥!
2週間というと、夏休みの自由研究の題材にする場合、
この作業をお盆頃には終了させる必要があります。
今年の自由研究には難しいかもしれません。
もちろん、「寿命を全うする前に処置を施す」という選択肢もありますが…
悩みます。
さて、こちらは2匹目の標本。
パリーオオクワガタ。
(現在は、リツセマオオクワガタと呼ばれているようです。)
触角、足、アゴのバランスはまずまずでしたが、身体が少し曲がってしまいました。
まとめ
5000円という費用に悩む方もいるかもしれませんが、専門の先生方に指導してもらい、かつ、専用の道具も一式戴けますので、
高くはない
と思います。
(そもそもNPO主催ですから)
標本作製において、「甲虫は初級者向け」ということでした。
7歳の我が子でも出来ましたので、
夏休みの自由研究・自由課題にオススメです。
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